自動のりかえ駅を使った多編成運行⑤
前回,自動のりかえ駅のロジックが上手く働かなかった原因を調べてみました.
事故の発生した300系とE2あさまの組み合わせにて簡単なレイアウトを組んで走行させてみたところ,10回に1回程度の割合で,自動のりかえロジックが作動不良を起こしました.
よくよく観察すると,明らかに300系が原因です.最後尾車両のスカート部が自動のりかえ機を引っ掛けるような感じで自動のりかえ機能が誤作動しています.
車両を裏返してみると,ネジ留めされている車軸を押さえる部材がズレてました.そういや子供がドライバー持ってゴソゴソやってた記憶が・・・ともかく,正常な位置に組み直したところ,自動のりかえ機能は問題なく作動するようになりました(写真は組みなおし後です).
正常に機能するようになったので次回テスト用のレイアウトを検討してますが・・・前回作った自動のりかえ駅周りのレイアウトは,やはりどうにも不恰好で拡張しにくい構成です.
現実的には,以前に作った「短い反転路+長い本線」の組み合わせの方が,色々なレイアウトに組み込みやすく便利そうです.
例えば上記のような構成で短い反転路を構成し,自動のりかえ駅の左側を「手動」,右側を「自動」に設定すれば,前回までで検討しているのと本質的には同じ機能が得られます.この構成であれば,上図下部側には好きなようにレイアウトできますし,自動ターンアウトレールも必要ありません.
ただし,以前に4編成同時走行を狙って失敗し,結局上記レイアウトで3編成同時走行とした際に問題となった点・・・手動側を通過した列車が自動側に到着する前に次の列車が到着してしまうとシーケンスが崩れる・・・という点がやはり問題になります.そもそも今回の検討はこの点の防止が思考の出発点になってたのですが,理論的にベターでも使いにくいレイアウトでは役に立ちませんので(^^; この反転路の影響をもう少し考えてみます.
基本的には,反転路を走行するのに必要な時間を,前回検討した内容に余裕として足し込んでやれば問題ないはずです.
実測してませんが,上記反転路の必要走行時間は・・・たぶん3,4秒.余裕を見て仮に5秒とします.
本線側の必要走行時間が,仮に一番速い列車で40秒,一番遅い列車で45秒とすると,反転路のない前回のようなレイアウトとした場合,最大同時走行可能列車数は,40/(45-40)+1=9列車.余裕を5秒見込んだ場合は40/(45-40+5)+1=5列車で,10秒の初期間隔となります.
これに反転路分としてさらに5秒の余裕を見込んだ場合,40/(45-40+5+5)+1=3.6列車となり,3列車同時走行が実用限度と思われます.
この反転路分の5秒ですが,他の要素が本線の長さには依存しないのに対して(車両の速度差にのみ依存),常に「5秒」が(ほぼ)固定と考えられるため,本線の長さが長ければ長いほど,その影響は小さくなるはずです.
上記例で計算した場合,
本線の長さが40秒相当であるとすると,
反転路なし:5列車
反転路あり:3.6列車
本線の長さが20秒相当であるとすると,
反転路なし:20/(22.5-20+2.5)+1=5列車
反転路あり:20/(22.5-20+2.5+5)+1=3列車
本線の長さが80秒相当であるとすると,
反転路なし:80/(90-80+10)+1=5列車
反転路あり:80/(90-80+10+5)+1=4.2列車
本線の長さが120秒相当であるとすると,
反転路なし:120/(135-120+15)+1=5列車
反転路あり:120/(135-120+15+5)+1=4.4列車
となります.
本線長さが80秒相当で4列車同時走行であれば・・・電池の消耗等で余裕がほぼゼロになったとしても,速い列車に対する遅い列車の速度が約80%以上あれば,なんとか同時走行できるはずです.
次回は現有レールで可能な限り長く,本線長さ80秒以上を目標に,反転路ありでレイアウトを考えてみます.
Recent Comments